2006.08.14

シスコ、キャリア向けビジネスの最近

シスコのポイントは通信業界向けだとずっと言われ続けて、ずっと今ひとつ伸びてなかったのですが、ようやく動きとして実りつつある様子。

NGNとか、放送通信の融合とか考えると、またもや捉えるのがややこしいところでもあります。

リンク: シスコ、キャリア向け大型ルータの販売が本格化 : ネットワーキング - Computerworld.jp.

シスコが8日に報告した販売の伸びは、2000年代初めに帯域の過剰供給に陥り、株価暴落に見舞われた通信業界が、需要の急成長で息を吹き返していることも示している。

 バートン・グループのアナリスト、デーブ・パスモア氏は、「ビデオがキラー・アプリケーションになりつつあり、膨大な帯域が求められている」と分析する。新しいFTTH(Fiber To The Home)ネットワークや、高速なケーブル・モデム接続、3Gモバイル・システムも、ネットワークの中核部における容量ニーズを押し上げているという。


| | Comments (3) | TrackBack (0)

2006.04.18

こちらはサイボウズのMVNO

先のYOZANのエントリの補足。サイボウズのケース。

記事は前のものなので出てないですけど、アプリ側とどうするの?という当たり前の話が出てくるわけですが、リリースを探すと、

ビジネス用ソフトウエアの開発や販売実績をもつサイボウズと、モバイル関連 (携帯向け) の先端システム開発技術をもつゆめみが技術や経験を共有することにより、ビジネスユーザー向けのモバイルサービスの提供やモバイルアプリの開発を行い、新 たな市場の開拓を目指します。具体的には、サイボウズは携帯電話ネットワークを活用したMVNO (※) としてのモバイル事業への参入を視野に入れつつ、ゆめみと共にモバイル用グループウエアの開発などを行う予定です。

という訳で視野に入っています。あとは、やや飛び地市場なのとユーザーニーズもどうも定まってないところなので(ソフトブレーンのようなプレイヤーはいますが)、これからどのようなユーザー行動が形成されるかというところでしょうか。

リンク: ITmediaモバイル:MVNOをサポートする「MVNE」 サイボウズ子会社が提供.

インフォニックスは、これまで自社サービス向けに課金システムを運用してきており、これをMVNO事業者にも提供する。月額数十万円の料金で引き受け可能で、「MVNO事業者として想定される数十社のうち、全体の3割くらいを取りたい」(インフォニックス)とする。

 既に通信事業を営んでいる事業社であっても、携帯電話に見られる時間帯別/距離別/相手別の料金体系に対応した課金システムを構築するのは難しい。インフォニックスはCDR(Call Detail Record:通話明細)ベースの高度課金や、複数キャリアの合算課金も可能になっており、柔軟な対応が可能だという。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

YOZANのMVNOサービス

YOZANの方向性としては、一番無難なところかもしれません。世の中的にMVNOの流れが出つつある中(日本がどっちに行くかはまだ定まってませんが)、端末などから動きが整ってきたら面白いポジションに?

CNET記事でのコメントはこちら
これによりYOZANは、WiMAXサービスのユーザー対応に関する業務を新会社に移管し、インフラの整備に注力。「いち早く国内におけるWiMAXサービスにおけるリーダーの位置を確保する」(同社)という。
垂直で押さえるとリソース不足と時間不足の可能性を考えるとあり。

その先については、動きの出ている欧米の状況から類推するということで。

リンク: ITmedia  D モバイル:YOZANとソフィア総研、合弁で「WiMAXのMVNE企業」設立.

YOZANは2005年12月から、WiMAXを活用したFWA方式のサービスを提供している(2005年12月15日の記事参照)。一方SRIはソフィアシステムズの100%子会社として、決済システムの開発やECサイト構築、コンテンツ配信やサーバ運用などを行っている。新しく設立される合弁会社ではMVNO事業者にさまざまなサービスを提供するほか、WiMAXブロードバンドのマーケティング活動、WiMAXユーザー向けのポータルサイト構築を行う予定。

| | Comments (3) | TrackBack (0)

2006.04.15

コンテンツ側からネットの中立性にカウンター?

というところで、先の中立性議論へのカウンターの一個。コンテンツ側。

実際、品質を考えると、今のところは

インターネットテレビが一夜にして従来のテレビの地位を奪うとは誰も思っていない。ストリーミング技術の進歩にもかかわらず、ウェブ経由で配信されるビデ オは依然として不安定で、データパケットのバッファや画面のリロードが原因で中断されることも頻繁にある。事実、3月にCBSがNCAAのバスケットボー ルトーナメントをインターネットで中継したが、これを観た多くの視聴者からはネットワークの過負荷についての苦情が寄せられていた。

こういう段階であり。
リンク: ディズニーの決断でVOD戦線に大変革の予感 - CNET Japan.

Walt Disneyは先頃、テレビ番組を無償でダウンロードできるようにするという大胆な計画を発表したが、この動きがケーブル会社や衛星放送プロバイダーにとって厄介な問題を突きつける可能性がある。また、巨額の資金を投じて有料テレビ事業に乗り出そうとしている電話会社の戦略にも疑問の声が挙がっている。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

ネットの中立性議論@米国

交渉の落としどころとしてはこの辺ですかねぇ。ただし、ユーザー視点が加えられてないので、まだ結論とはいえないところ。

3Cのうち残りのC(これは、キャッシュのCでもある)はどういう判断を下すのか。

日本も最後オチはこうなるかな。3年から5年。

リンク: ベライゾンとAT&T、ネットの中立性問題で釈明:「計画しているのは専用サービスの構築」 - CNET Japan.

Cicconi氏は、「これは全て、映画に関する議論だ」とした上で、「映画配信を計画している企業の中で、自社製品を確実にわれわれの製品と同水準の品質にしたいと考えている企業はごくわずかだ。あるいは、彼らは自分たちの利益のために、われわれの製品の質を低下させたいと考えている」と述べた。

 Cicconi氏によると、公共のインターネット上でAT&Tのサービスと同水準の映像配信を実現するには、新たな設備やネットワーク資源が必要になるため、あまりにコストがかかりすぎるという。

 Cicconi氏は、「われわれのサービスと同水準のサービスを提供したいのであれば、専用サービスを提供する必要がある」と述べ、「しかし、全くコストをかけずにそれを行うのは不可能だ」と付け加えた。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

ボーダフォン本国の近況

ちょっとしたサマリ記事があったので。幾つか抜きつつ。

Vodafoneが携帯電話にフォーカスしたこれまでの戦略の見直しを進めている背景には、コア市場である欧州市場において自社の地位を守らなければならないという状況がある。欧州市場においては、既に同社の主要なライバル企業の多くが、通常の地上回線とインターネット接続に携帯電話サービスとテレビ放送を組み合わせたパッケージサービスを提供している。
まずこの辺はNGN絡みで出てくるところ。ボーダフォンはモバイルの会社という印象が強い。テレコムの大規模再編の気配もちらちらするなか、どういう動きになるのか(ホント、大波が起きてるので読めない・・・)。ちなみに、固定は自前で頑張る方針

というところで、アセットの持ち方からして、こういう突込みが出るのは分からなくはない。

大和証券のアナリスト、ジェームズ・エンク氏は次のように語っている。「誰もが同じ領域で戦っている。Vodafoneのサービスは一次元なため、同社の立場は不利だ。Vodafoneは今となっては通信企業というよりもメディア企業のようなやり方を考える必要がある。だが、そうした移行は難しい」
そして、サービスを絡めたメディア企業というポジションはニューズコープもIACもYahoo!も狙っている超空中戦の激戦区。

他一通り状況を見てると、投資対象としてはちょっとネガティブな印象が漂ってきます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.04.07

通信と情報の陣取り合戦

中島さん本家Blogより。

下の視点の取り方がこれから当面は非常に大切になってくるのだろう、という話を各所でしている。特にSIerの方と最近話す場面が多く、通信との接点がどこでどう発生してくるのかというベーシックなところからやりとりになる。

先にクリップしたディズニーのMVNOの話も非常に繋がっている。しばらくはこの動きが読めないと分からなくなってしまうということなんでしょう。

リンク: Life is beautiful: CTIA2006: IMSの本当の狙い.

通信事業にたずさわっていない人がこの定義を見ると、「すばらしい、これでIP電話と通常の電話の垣根が取り払われるのか!」「auとDoCoMoの電話機の間でテレビ電話が可能になるのか!」とか喜んでしまうのだが、実はそんなに簡単な話ではないのである。

 IMS関連の資料を丁寧に読むと、IMSの目指す本当の目的は、メッセンジャーだとかVoIPなどのようなサービスを通信事業者のサービスとして提供してしまおう、という所にあることが見えてくる。通信事業者にとっては、「ただのインターネットへの接続事業(dump pipe)」になりさがり、一番おいしい所を Yahoo、AOL、Microsoft、Skype に持っていかれることだけはなんとしてでも避けなければならない。そこで、「ネットワークへの接続」というレイヤーと「サービスの提供」というレイヤーを、通信事業者の持つ「通信品質」、「従来の電話網との接続」などの強みを生かして切っても切れないものにしてしまおう、という業界を挙げての大作戦の核になるのがIMSなのである。


| | Comments (4) | TrackBack (0)

2005.12.14

ニューヨークにて世界最大の市営Wi-Fiサービス検討中

米国各地で広がっている公共Wi-Fiサービスプロジェクトの一例。都市部かつ非常に範囲が広く入り組んでいて、という条件化で上手くいったら良いケースになるはず。

日本でもある程度、こういうのやって欲しいなぁ。せめて図書館でも。

リンク: ニューヨーク、世界最大の市営Wi-Fiサービス計画を始動へ - CNET Japan.

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.11.11

インテル、WiMAXへ

む。地味だけど重要になるだろうニュース。

リンク: WiMAXの世界展開を進めるインテル--新たに台湾でのプロジェクトを発表 - CNET Japan.

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.01.11

ワイヤレスセクターの発展シナリオ

The wireless industry is undergoing a transition. We see the evolution from cellular 2G to 3G standards, the migration from circuit to packet applications, and the procession of voice to data. We also see the industry incorporating new wireless access technologies such as WiFi and WiMAX.
話がややこしいのは全部まとめて発生している点。関連オプションが多すぎる状態になってしまっている。

IT Conversations: Gee Rittenhouse, Lucent Technologies - The Future of Wireless Networking

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.01.06

ワイヤレス技術トレンド

平たくコンパクトにまとまっている。並走する規格間の整理が良い。

@IT:【トレンド解説】 2005年のワイヤレスの行方を占う

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.12.16

モバイルでゲームがsocialに

分からんでもない。

Ardmoreite.comMobile games get fancier, more social 12/10/04

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.12.01

ワイヤレスで都市が変わる

無線が偏在すると情報空間としての都市は変わっていく。Wi-Fiで街中を包みこむ計画もあちこちで進んでいたりとこの先3~5年くらいで徐々に変わっていくであろう領域。

Salon has a lengthy, pretty interesting piece on "Urban renewal, the wireless way," which talks about the impact that mobile and wireless technologies are having on city urban design and the ways we experience urban space.

Future Now: Wireless in the city

| | Comments (0) | TrackBack (0)

モバイルコマース経験者1割

調査の品質を一旦脇に置くと、一割というのは結構な数値に見える。実際、雑誌やカタログ連動で注文処理を携帯からという話は普通に耳にするようになっていることから、通販の普及度合いを考えると、なるほどなところである。

モバイルコマースの利用場面は、「自宅での自由時間」を挙げる回答が58.7%と半数以上を占め、移動時以外での場面において利用されている実態がわかった。

ITmediaニュース:モバイルコマース経験者は1割、「自宅で」が半数以上

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.11.30

FeliCa携帯のリスクとセキュリティ

これもその内でてくるだろう一つと言えるもの。便利にはなるが、リスクが一極化することにもなる。携帯を落とした瞬間、電車にも乗れず家にも入れずというエピソードが近々出てきてもおかしくはない。

エンドユーザーは、カードで配布されている複数店舗の会員証やクーポン券などの情報を、FeliCa携帯にまとめて登録しておける。携帯電話を機種変更するときも、登録済みの会員証やクーポンを一括して移動できる。

ITmediaモバイル:NEC、FeliCa携帯対応会員証システムを提供

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.04.09

コンテンツ・エクスプロージョン

久しぶりにEsther Dysonより。時々社会論的なテーマを扱いたくなるので、必然登場回数も自然多めに。カテゴリ設定の「social」は三分の一くらいエスター関連のエントリのためにあるようなものかもしれない。

エスターは出張先のロンドンetcで自身のBlogに画像付きのエントリを何度か上げていた。new! improved! now with pictures! と、短いタイトルに感嘆符が三つも入っているところから楽しげな様子が伝わってくる。モバイルでの写真撮影と撮影後のショットのアップ作業(いわゆる、モブログ)はあまり行っていなかったようで、数日の体験を整理するような形で、再考した記事がNew York Timesに掲載されている。Mirror of Our Livesがそうである。


Continue reading "コンテンツ・エクスプロージョン"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.04.05

米国モバイルコマース市場(2)

前回に続いて、VentureBlogのWhither mCommerce?を素材に米国のモバイルコマース市場について。

前のエントリで

日本で成功しているような「通話+データサービスの小額課金+小物アプリ」という構図が上手く機能しておらず、キャリアが全体のサイクルの中に入れていない。
とまとめたが、それでは産業全体でどのようなことが起きているのか。


Continue reading "米国モバイルコマース市場(2)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.03.09

地歩を築きつつあるFeliCa

Docomoと本格展開を始めた頃から大化けの気配が感じられたFeliCaですが、世界標準規格として採用されるなど、順調に浸透しつつあります。記事はITmediaより。

携帯電話への組み込みも試験機で稼動しつつあり、

現在、Edyを運営するビットワレットやSuicaのJR東日本など27社が参加してモバイルFeliCaのフィールド実験が行われている。
「モバイルFeliCa内蔵の携帯電話が登場するのは今年夏頃。試験端末とはまったく別の新端末で登場する」
Edyの仕組みを利用して街角で決済することが可能となります。

Continue reading "地歩を築きつつあるFeliCa"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

保守本流を歩むWi-Fi技術(2)

前回に続いて「The Rise of Open-Standard Radio:Why 802.11 is Under-Hyped」より。

オープンアーキテクチャの技術が市場でどのように受け入れられていくのか。

There are three patterns that emerged in previous open-standard architectures that are likely to play out in the open-standard radio market as well. First, numerous vendors underestimated the importance of backward compatibility. Second, vendors were amazed at the performance evolution of the key interoperable standard. Lastly, and as a result of the first two points, everyone underestimated the scope and pervasiveness that the standard eventually encompassed.
ということで、普及のステップを詳しく追っている。

Continue reading "保守本流を歩むWi-Fi技術(2)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.03.08

保守本流を歩むWi-Fi技術(1)

Wi-Fi関連の資料を調べていると、この技術が保守本流の王道を歩んでいることが良く分かる。この前のエントリで紹介したTim Orenもそうだが、Benchmark Capitalの歩く宣伝塔、William Gurleyも同じく、Wi-Fiを本命の革新技術として捉えている。

ネタは連載のAbove the crowd、「The Rise of Open-Standard Radio:Why 802.11 is Under-Hyped」より。まとまりが良いのでとことん素直に読みこなしてみたい。

Continue reading "保守本流を歩むWi-Fi技術(1)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.03.04

Wi-Fiはローエンドから

Business Weekの記事、Before Wi-Fi Can Go Mainstreamをトリガーにして書かれたDue Diligenceのエントリ、Wi-Fi: Up from the bottom。Wi-Fiはあらゆるところにインパクトを与える重要な技術だと考えている。ポイントポイントはこれからも押さえて行きたい。

the adoption pattern is not one apparently recognizable to the BW writer. It is familiar to some of us Old Farts. We've seen it before: It's the PC all over again.
ということで市場浸透の話。市場浸透というとこのエントリを思い出す。※以前のBlogの版へのリンクはこちら

Continue reading "Wi-Fiはローエンドから"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.02.16

真性破壊的技術としてのWiMax②

さて、先ほどへの続きのエントリ。破壊的にわざわざ「真性」をつけたあたりについて。記事の後半で普及市場として、南米やアジアアフリカについて触れられていますが、

Large areas of Latin America, Asia, Africa, and Eastern Europe aren't wired for telephone service, let alone cable. With WiMax, they could leapfrog directly to broadband.
これは(高速)通信の無消費市場での話となります。Wi-Fi関連技術がなければ固定の通信インフラをじっくりゆっくりと投資していったでしょうが、それこそ一足飛びに高速回線を無線LAN技術を用いて国家インフラとする選択肢を持っています。ネットワークの組み方にも依存してきますが、コスト構造を考えると、有線のインフラには手を出しづらかった国もでもWiMaxであれば対応可能というところはあることでしょう。何年か前に東南アジアで通信網の整備にPHS技術を採用した国があったのと同じ構図が再現することになります。

もう一つ、余談に近くなりますが触れたくなるのが、Linuxの普及との相似性です。Linuxが第三世界で普及し始めているというエントリは一度ポストした通りです(同じようなレポートは他数箇所で見かけています)。最近あったOSDLのレポートでも

ブラジル政府が全コンピュータの80%をLinuxへ移行したことや、タイでは政府が支援する形で250ドルのLinuxベースのPCが10万セット販売されたことなども紹介されている。
同じ話が報告されています。

この効果については

Pyramid Research figures that the number of broadband wireless users in the developing world will grow at a compound annual rate of 54% over the next five years, vs. 34% in developed nations. "WiMax could help close the Digital Divide," says Pyramid analyst John Yunker.
途上国と先進国でワイヤレス接続の成長速度に20ポイントの差が見られるとのこと。GDPなどや社会資本への投資余力を考慮するとこれは実数値以上の意味があるのではないでしょうか。

高速通信サービスがコスト的に成立しなかった市場に対して、新たな選択肢を提示することで市場を拡大していく、かつそれらの市場は潜在的なニーズはあっても既存のサービス体系では何らかの理由で導入が阻まれていたというのは綺麗な無消費市場のケースと言えます。

新しい市場サイズを得たことによるこれまで以上のスケールメリットの獲得と適度に技術熟成の進んだ段階で先進国市場に戻って来たときに起きることと言うと・・・・

| | Comments (0) | TrackBack (0)

真性破壊的技術としてのWiMax①

Bloggerの敵は風邪である、を地で行く週末になってしまいました。久しぶりの更新となります。

無線LAN系の技術開発が水面下で続々進められていますが、Wi-Fiの次期規格となるWiMaxについて、BusinessWeekにレポートがありましたので確認してみます。

まず、WiMaxってなんじゃいという一点を一応確認しますと、

While Wi-Fi hotspots have a radius of about 100 feet, WiMax uses state-of-the-art microwave radio technology to span distances as great as 30 miles.
アクセシビリティの点では、Wi-Fiに比べると格段の性能向上が実現されています。ここまでの性能向上を実現してしまうと、Bluetoothのように「ちょっと機器間を繋げてみましょう」的な用途ではなく、
That means it could be used as an alternative to copper wire and coaxial cable for connecting homes and businesses to the Internet.
有線でのインターネット接続サービスを代替する可能性が出てきます。ネットワーク機器の世界から
"This is the next telecom revolution,"
テレコム産業にまで余波が出てくるわけです。

つまりはインターネット接続の
  基幹回線→ISP→ユーザー
という従来のざっくり図式が
  基幹回線→(ISP?)→チップ→ユーザー
という新しいコントロールポイントがチップとして加わることで、バリューチェーンの力点が移動することとなります。有線ではどの回線に繋がるかは、物理的に繋がっている線に接続処理をすればいいので別に悩むことも何もないですが、無線の世界になると、複数受信している電波のどれをどのように使うかはノートなりPDA、モバイル端末の側で判断しなければなりません。且つ多様な無線LANスポットを自由に使い分けるとなると人が手作業でやるのではなく自動化が図られるのが自然です。しかも、サービスプロバイダーとチップメーカーが処理規格を共通化することでこれは実現されていくことでしょう。時期的には「Analysts figure WiMax laptops could show up by 2006」ということで実現するにしても随分先の話ではあるのですが。

CNETの関連記事でも

WiMax用屋外アンテナの設置は2005年前半に開始され、また屋内用のアンテナ設置は同年後半に始まる見込みだ。携帯用の無線規格802.16eに対応するWiMaxチップ搭載機器は、早ければ2006年に発売になる可能性がある。802.16e用チップは、無線機器とWiMaxのアンテナ間で、直接通信ができるようにするものだ。
おおよそ2005年から2006年にかけてインフラ整備が進むと紹介されています。メジャープレイヤーであるインテルの動きもそんな感じなので、タイミングについてはコンセンサスと言っていいのでしょう。


もう一つ、広域性から当然のごとく携帯音声通信の市場とも潜在的にはぶつかり始めるわけで、

Digital subscriber line (DSL) providers such as Covad Communications Group Inc. (COVD ) also could jump on WiMax to free themselves from the cost of licensing phone lines from regional Bell operating companies.
日本でもちらちら出始めている携帯IPフォンの事業化が検討され始めています。携帯音声通信市場については、ISPが自社のインターネット接続サービスの付帯オプションとして、ローエンド市場を攻めていくシナリオもちらちらと耳に入ってきています。初期のPHSや懐かしのシティフォンのような位置づけになってしまいますが、月額固定の音声通信が視野に入ってくるとひと騒動はありそうです。いつものごとくNTT回線への接続料などの問題は残るでしょうが、相対コスト優位はまず得られるでしょう。


もう一つWiMaxには無消費市場の話もあり、個人的にはこっちの方が面白いのですが後ほど

追記:
大きな市場予測として、テレコム市場はインテル(チップセクター)とシスコ(ルーター、というかIP技術)に代替されていく可能性が出てきています。まだ可能性ではあるのですが、どうも市場の攻め手の力を考慮すると・・・・


| | Comments (0) | TrackBack (2)

2004.01.31

2004年米国無線LAN以降

米国デロイトが無線を含めた2004年の通信市場のについてレポートを出した。発表資料はこちら。日本語の記事はこちら

Wi-Fiのみ抜き出すと
 ・Wi-Fi公衆無線LANアクセスポイントの実質的な利用は
  あまり進まない。
 ・無線LANの影響を最も受けるのは、社外で業務を行う
  企業ユーザーと家庭ユーザーである。
と弱気な予測となっている。事実、セキュリティ問題や仕様の策定の進み具合から考えると、年の前半はどちらかというと製品の発表やインフラ技術の熟成のニュースが多めで、サービス開発の話は後半から動きが出てくるくらいになりそうな雰囲気だ。また、本命のWiMAXの普及もしばらく先になりそうな見通しが出ている。ぼちぼち盛り上がっていく、という感じでしょう。今年は。

Continue reading "2004年米国無線LAN以降"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.01.29

決済からポイントのエージェントへ

個人向けの金融サービスがチップの中に収められつつあるという「チップ化」する銀行というエントリを古いBlogにしたことがある。後半、Felicaについて

「FeliCa」のプラットホームがこのまま進化すると、財布代わりに携帯を持ち歩くという事態に発展し、ショッピングサイトがGoogleにフロントを全て取られる脅威を感じている構図と同様となる。日常生活への携帯電話への溶け込みかたから考えると、ショッピングの際にレジで携帯を差し出すことへの抵抗はさほどないのではないか。
とまとめた。

このFelicaの側に動きがあった。ビットワレット(Edyの運営会社)がFeliCa搭載iモード利用してポイントサービスのインフラを提供し始める。利用者側からのハイライトは一点

利用者側も、複数のポイントカードを1台のFeliCa搭載iモード端末に集約できる。またポイント残高を携帯電話の画面で確認することや、ポイントなどをEdyバリューに換算して受け取ることも可能になる。
ポイントをEdyに変換することが可能になることで、ローカルマネーとしてのポイントサービスの経済圏が拡大することになる。

個別のポイントサービスを提供している事業主体からすると、発行ポイントによる囲い込みが効きにくくなり、やり方を変えなければならなくなる。恐らく、打てる手は交換レートくらいではないだろうか。

とはいえ、個人からすると使い勝手のいい決済サービスが増えるのはありがたいことであり、事業者にとっても決済インフラの整備はいいインパクトを与える。当たり前の話ではあるが、取引は単に注文を集めるだけでは終わらず納品から支払いor決済まで終えて成り立つものである。例えば、インターネット黎明期にコマースが伸びなかった基本原因は、心理的なところも含めた決済システムの信頼性にある。いわゆる「クレジットカード番号が盗まれたら・・・」という奴である。この問題100%の完全解消はされておらず、例えば、VISAは「ベリファイド・バイ・ビザ」という、よりセキュアな環境でカード決済を行えるサービスを開始している。

~~
Docomoの最近の動きを見ているとiモードの時のような動きの統一感が感じられず、会社全体としてどちらに向かいたいのかがはっきり掴みにくい。Felicaにしても発表したその後、宙ぶらりんになっている印象をどうしても受けてしまう。Felicaプラットフォームは可能性としては面白いものになり得るため、国内トップキャリアとして、いいものを作り上げていって欲しい。

| | Comments (0) | TrackBack (19)

2004.01.23

「破壊的」ベンチャーの正しい育ち方

イノベーションへの解」シリーズ。いつまで続くことやら。

本書のコアメッセージは、破壊的技術特有の力学を上手く活用して事業を構築しよう、の一言に尽きる。90年代後半から2000年前後まで情報経済の力学を利用した企業戦略が次々と明らかにされていったのを同時代的に読み解いていたときのような濃い感覚を一冊で味わっている。

破壊的技術の代表事例として、3G携帯と固定電話に対しての破壊的技術、固定IPフォンと、Wi-Fiフォンがどう成長するのかが非常に気になっている。

IP携帯電話はインフラさえ十分であれば、ほぼ固定費のみで通話サービスを提供することが可能となる。もちろん、基地局代わりのホットスポットのメンテナンスなど実サービスにはあれこれかかるので、完全な固定制の料金設定になるかは蓋を開けてみないと分からないが、どの道近いところまで行くであろうことは想像に難くない。

通信品質や通話エリアなどはまだまだ不便なものの、進化する理由がある技術は伸びていく。セキュリティやローミングなどは次々と解決に向けて手を打たれている(もっとも、エリアの問題は広域無線LAN技術の登場までは早々解決しないかもしれない)。利便性が高く、安定したサービス複数の条件が必要となるため、いつどの時点で市場が立ち上がるのかが正確には掴みづらい。

無消費+破壊的技術という組み合わせはクリステンセン的にはまさに狙うべきところ、と言えるかもしれないが、会社の財務的には市場が上手く立ち上がらなかった場合は初期投資の負担が重くなる。ベンチャーの場合は耐え忍びを忍ぶ辛い時期となる。開発もさることながら、参入時期が短期の収益性には影響を及ぼしてしまう。資金が続かない場合は、理論的には正しくとも、時代がホンの一瞬合わないというだけで十分戦える素質を持った企業が立ち行かなくなってしまう。また、そもそも市場として成立するための要件が十分揃っているのかの検証の難しい無消費市場もある。ニーズを満たせないのではなく、何をどうひっくり返してもニーズが存在しえないのであれば参入価値はないが、どちらか判別の付けられない時もある。

というところで、バリューチェーンの中の収益ポイント移動への対応(例えば、製造業のスマイルカーブのような)の部分は理解できればすんなり・・・これはこれでかなり難物ではあるが、まだストレートに応用が効けそうに思う。

が、無消費の新市場は、仮にどこかで立ち上がることは分かったとしても、創発を上手く捉えるような発想とタイミングの取り方を身につけるという次の課題があるのだろう。こっちの方が難しい気がする。


※資料中で度々出てきている製鉄の事例など、市場は明確で供給技術のイノベーションの場合は上記の問題は発生しない。このようなケースでは適用はすんなりと行える。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2003.12.13

プラットフォーム化する携帯

au端末に(おそらく)FeliCaプラットフォームを用いたICチップが搭載されることとなった。KDDIのリリースはこちら

※「おそらく」というのは公式発表では明らかにされていないため。

搭載されるのは

JR東日本等の交通機関の改札/ゲート通過や、ぴあ等で実施している電子チケットでの利用
などに始まり
ネット上から電子バリューをダウンロードすることも将来的に想定
ということから、決済系を中心にして開発されていく予定だとのこと。

(おそらく)FeliCaプラットフォームを利用しているということで、インフラ規格が共通化されると、開発費がかさまないのでサードパーティのベンダーからすると非常に嬉しい。携帯電話を端末としたサービス開発が進み易くなる。また、日常生活に溶け込み易い携帯電話がネットと繋がった端末として進化すると決済やカード管理までを緩やかに統合していくことが可能となる。

そうなると必須なのが

非接触ICチップ部を差し替え可能としたことで、機種変更の際にもICカードを差し替えて、そのまま利用できる
端末間のデータ移行。これが無いことにはサービスが高度化してもデータを蓄積出来なくなるので最短3ヶ月という交換サイクルがボトルネックとなる。とはいえ、チップ化されてしまい利用履歴や個人情報が貯まるとなると個人情報保護にぶつかることとなる、セキュリティも合わせて欲しいところです。

Docomoもiモードを越えて通話以外へ本格的に進出を狙っていることから次の主戦場でしょう。

金融もそうだが世の中は知らないうちに何もかもチップ化しようとしている。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2003.12.12

PHS+Wi-Fiの定額制データ通信

日本通信が無線LANとPHSの両方を使える定額ワイヤレス通信サービスを開始する。携帯、PHS、無線LANはいつか誰かがまとめて提供し始めるだろうとは思っていたが、第一弾は意外に早く出てきている。

普及の鍵を握りそうなのは、定額制という価格の分かり易さに加えて、

bモバイル独自の無線LAN/PHS統合コントロールツール「bアクセスWiFi※2」を利用すれば、無線LAN事業者ごとに異なるESS-ID、WEPキー、ユーザーID、パスワードなどの複雑な個別設定や個別の契約をすることなく、ワンクリックで無線LANとPHSを切替え、簡単にインターネットに接続することができます。
ユーザー側の使い勝手が格段に良くなる点。Wi-Fiは無線LANスポットの提供業者がばらばらで、個別に契約するとなると非常にめんどくさい。ワンショット一日のサービスもあるものの、出先でちょっと使いたいという時に細かく決済や手続きが要求されるとなると、どうしても手は鈍ってしまう。

エッジがIPモバイルフォンをスタートさせたことと合わせ、IPベースの移動体通信が商用ベースで立ち上がり始めている。データからアプリまで同一ネットワーク(というかプロトコル)上で処理出来ることから、音声を主体としないユーザー層では既存のデータ通信市場に比較すると優位性がある。特に法人の外回りユーザーは狙い目だろう。

ADSLのような爆発的な普及は無さそうだが、法人向けのモバイル市場の拡大企業向け無線LANのセキュリティ問題が上手くクリアされるとあとは誰かが業務アプリまで繋げる


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2003.12.08

Wi-Fiの行く末

Wi-Fiが次の通信規格の主役を射止めんと着実に進化している。約50キロで最高70Mbpsの通信速度を実現できるWiMAXにIntel、Nokiaなどが本腰を入れるなど、未だに解けきれないラストワンマイルの壁を破るべく開発が進められている。

反面、期待と要望が集中するがために標準仕様の策定に手間取っている様子がWi-Fi Planetカンファレンスのレポートから覗える。

法人市場でのWi-Fiの普及に歯止めをかけているのはセキュリティだ。無線でデータがやり取りされるとなると、今までの有線LANよりも強固なセキュリティが必要となる。

802.11iセキュリティ規格は、ワイヤレスネットワークのセキュリティ問題に関する懸念を解消するために、多くの企業や機器メーカーが首を長くして待っているものだ。同標準が実装されれば、大企業内でWi-Fiワイヤレスネットワークがさらに普及すると見られている。
問題であることは皆が認識しており、「Kerryによれば、この標準の策定は予定通り進んでおり、来年半ばには完成する」と今のところ予定通りに進んでいる。アプリとサービス品質も概ね似たような感じで進んでおり、本格的な普及は来年から再来年にかけてと予想される。

しかし、IntelはWi-Fiを含めてネットワーク系に大変な力を注いでいる。モバイル、自動車、家電とIPネットワークに全てが含まれてくることから、もう一段大化けするのかもしれない。特にモバイルと自動車両方を押さえられると強い。どこまで行く、Intelよ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2003.11.17

Docomo夏野氏、携帯の未来を語る

ちょっと前の情報になるが、ドコモ夏野氏が「Embedded Technology 2003」のセミナーでDocomo携帯の未来について語っているので簡単にサマリ。

話のポイントは
・現行の携帯電話の進化はそろそろ成熟化しつつある

「マスユーザーが使う携帯のマルチメディア化はそろそろ成熟してきた。 次は携帯ゲーム機並になるが、これ以上行っても、ついてこられる人は少ないかもしれない」
・リアルな世界との連動(決済etc)が進む
「2004年は、携帯とリアルな決済との連動が起こってくる。(バリューチェーンの)横方向の進化を普通のユーザーが分かってもらえる年になる」
の二点。記事で示されているようにiモードからiアプリにプラットホームが移行していくシナリオが描かれている。一読して、「iモードストラテジー」の頃に示されていたビジョンにダブって見える。

Continue reading "Docomo夏野氏、携帯の未来を語る"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2003.11.11

着実に普及するWi-Fi

次のコンピューティング環境を考えるのに無線LAN市場は避けて通れない。PCからPDAから家電までがネットワーク化しつつあるなかで、繋がる機能を提供する有力候補だからだ。

考慮するポイントは多々あるが、まず一つの基準は普及率と市場規模。
矢野経済研究所から、2002年度の無線LAN市場に関する調査結果が発表された。

データをまとめると
 市場規模: 398億4,700万円(前年比140%)
 アクセスポイント: 212億4,000万円(前年比145.2%)
 クライアント: 186億700万円(前年比126.8%)
なかなかの伸びを見せている。
ただし、市場規模自体は携帯やADSL/FTTHの大きさと比べると見劣りするのは相変わらずだ。

Continue reading "着実に普及するWi-Fi "

| | Comments (0) | TrackBack (0)