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2004.03.28

BlogとSECIモデル

という訳で、気になったので当てはめをしてみた。いきなり複雑な話に持っていくのもややこしいので、先にも取り上げたベーシックなSECIモデルをベースに。

モデルを簡単に引くと、

まず、個人の暗黙知から組織の暗黙知に変換する過程があります。これを、共同化(socialization)と呼びます。これは身体五感を駆使して、直接経験を通じて、暗黙知を共有し創出するプロセスです。次に、それをきちっと言語化していきます。これは暗黙知から形式知に変換するわけでありますけれども、これを表出化(externalization)と言います。これは対話とか思索によって、概念、言語、デザインなどを創造する、こういう世界であるわけで、主なプロセスとしまして、対話ということが課題になります。
最後に、形式知から暗黙知への変換。形式知を行動実践のレベルで伝達、新たな暗黙知として学習していくというプロセスとして、内面化(internalization)があります。共有化、表出化、連結化、そして最後に内面化という、形式知を行動実践のレベルで伝達、新たな暗黙知として学習していくプロセスがナレッジ・マネジメントの全過程です。この頭文字、Socialization、Externalization、Combination、Internalizationをとりまして、SECIモデルと言っております。
というサイクルとなる。野中教授のナレッジマネジメント論は個人から始まって組織に展開し、また個人に帰ってくる循環的なモデルになっている。

さて、このモデルを援用するとBlogがどのように見えてくるのか。
まず、スタートラインは個々人がエントリするところから始まる。何かニュースなり出来事なり自分から伝えたいことなど何がしかのトリガーがあって一つのエントリは生まれる。「共同化」にある暗黙知の獲得もチラッと感じられるが、形式化のプロセスになるだろう。5の暗黙知の表出、5の翻訳と形式知化が行われている。

書かれたエントリは仲間のBloggerを中心に互いに情報交換される。7の獲得と統合、8の伝達が行われ、コメントとトラックバックによりまず小さく9の編集が行われることで「連結化」の過程を経る。しかし、「連結化」とはまんまである。

「内面化」のプロセスについてはBlogには組み込まれていない。元々組織論のモデルなので、ツールとしてのBlogのカバー出来る領域ではない。ただ、ある程度長い自分にとっての行動記録として見ると意外と効果がある気がする。体験、体化のステップを検証出来るひとりコーチングのような役割は果たせる。

同じく共同化の過程も暗黙知の伝播に関わるところなためツールとしてのBlogが積極的に果たす役割は多くない。とはいえ、中長期的なコミュニケーションが成立するとコンテキストがじんわりと伝わることから条件を限定するとそれなりの役割は担っているのではないだろうかと思っている。雑誌や新聞の連載でもある程度以上の期間以上読み込むと自然と行間を読み取れるようになっていく。

という感じでツールを中心に見ると対応は50%程度というところか。共同化の部分については皮膚感では届いていそうでもあるが、社会文化的な側面の解析を行わないとはっきりとしたことは言えない。Blogと連なって出てくる文脈としては、social softwareだろう。。。などと考えているとSocialtextにDeveloping a Group Memoryというほぼドンピシャのエントリがあった。しかもエントリの引用先はまたもやJohn Udellだったりする。Blogを書いているとこういう変な符号が良く起きる。おそらく、トピックへの感度が高まっていて関連情報を拾い易くなっているためだろう。


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